愛 情 通 信


A6サイズ、コピー・ホチキス綴じ
2001年5月創刊、不定期刊
2004年2月時点で12号目。

愛情通信ホームページ
http://www.geocities.co.jp/
Bookend-Yasunari/1171/

これが全集
 ローテク感あふれる地味なコピー誌、配布場所や配布数も少なく、有名人を取りあげるでもないため、目立たないのだが、これといったテーマのない編集人の雑文そのものが愉快。
 たとえば、松尾スズキが眩しくて眠れないのはいやだけど面倒くさいからカーテンをつけないでいるといった面倒臭い力というプラスでもマイナスでもない0パワーにスポットをあてたように、取るにたりないものを見つめ続け語り続けることでこれまで見えなかったものを発見してしまうようなパラダイム転換をもたらすのが愛情通信。(って、ちと大袈裟?)
 12号の「虫とワイセツとわたし」では、「人間が我が物顔で地球を支配してきたツケが私に廻ってきたのか虫が私の生活を脅かしています」に始まり、虫の犯罪的行為を列挙。夜中に耳元でイヤラシクささやいては離れては近づきを繰り返し、疲れさすだけ疲れさせて睡魔に陥れた筆者の体を弄ぶ蚊。突然、飛んで来て体にはりついた虫のせいで、浮遊物や触感に過敏になり、バイク走行中に手足に異物感を察知するやパニックになり、死の危険へと追い込まれる----という、虫から生死の問題へと妄想はひろがる。
 ほかにも、放屁による健康のメモがあり、虫けらや屁のような物事をつぶさに見つめ語るスキルはまさに文芸。


 最近、バックナンバーセットが発売になりました。(タコシェでもお取り扱いしてます)
『愛情通信全集』\315:1号から10号をまとめて、各号を振り返えった解説書、付録冊子「おしとやかハンドブック」、缶バッヂを詰め合わせ。フリーで入手できなかった方はぜひぜひまとめて読んでみてください。


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