杉作J太郎サービスDAY
11月26日(土)14:00〜20:00
『男の花道』(ちくま文庫)発売を記念して、杉作さんがタコシェにやってきて、新刊をお客様に手売りいたします。漫画とコラムを組み合わせた独自の手法「漫コラム」。この形で書き上げたガロの連載をまとめた『ヤボテンとマシュマロ』は長らく品切となっており、店頭で問い合わせを受けることも多々ありましたが、このたび、文庫化にあたり、その後の「サイゾー」連載などを加えて、大幅にボリュームアップして『男の花道』のタイトルで登場。
 好きなコを密かに思いながら、ぼんくら野郎仲間とつるんで夜な夜な遊ぶ地方都市の高校生だった青春の日々…、そして、月日は流れ、中年なんだけど独身のまま、肩書きも?なまま、心の奥底で好きな女を思う… いまもって青春な日々…そんな男の花道を行く杉作さんが、読者の皆様に真心サービスをいたします!
 直接に本を売り、サインもお入れします。そのほか、ご希望があれば、できる範囲のことはやらせていただきます! なんでも、お声をおかけくださいませ。

●サービスDAYのご報告
 映画の公開が来年1月21日より下北沢のシネアートンに決まった杉作さん。今は追い込み作業や宣伝活動で忙しく、自ら立ち上げたこの映画のための「男の墓場プロダクション」の丁稚・コブラさんとともに、しっかり時間前にタコシェにみえました!
 長丁場を見越して、2リットルのミネラルウォーターのペットボトルを携え、二人で平台に並んで着席し、お客様をお迎えします。この日のために、井上デザインさんと筑摩書房さんのご協力で用意していただいたオリジナルブックカバー、さらにタコシェで作成した男の墓場のスチール写真が入った栞を机に並べ、サインを入れて、カバーをかけて栞を挟み、お客様にお渡しするという、作家兼売り子の作業を一続きに行いました。
 本が文庫サイズなので、扉や表紙にサインを入れるだけでなく、カバーをはずしてその裏側、パノラマに絵を描いてサインを入れたり(右写真)、縦長に使って3コマないしは4コマ漫画なども描くなど、お客様に応じて個々に絵柄を変えるプロ!な対応。カバーをかけてしまうと一見どこにサインが入っているのかわからないという、心憎い演出だったりします。
 途中、映画の陣中見舞いに訪れたスタッフとは、一瞬本気で段取りを話はじめるなど、今は映画でトゥ・マッチなので、ぜひ、公開の際には、皆さんお運びください。
 6時間にもおよぶサービスにもかかわらず、お客様は途絶えず(熱いボンクラ野郎のみならず、女性の皆さんまで…)、ラッパーでもある杉作さんのラウドボイスはタコシェに響き続きました。
 栞は当日で終わってしまいましたが、ブックカバーはまだタコシェにありますので、引き続き、「男の花道」をお求めのお客様におつけします。(なくなり次第サービスは終了しますのでご了承ください)



 たいてい、カバーは本を汚さないように、あるいは電車の中などで何を読んでいるかわからないようにつけるものですが、このカバーは逆で、男・男・男、墓場、墓場、杉作、杉作、杉作と、くどいほど、男らしさと杉作を強調してますので、読者の皆様は、ぜひこのカバーをつけて、毎日、電車の中で読んだり、スタバやドトールのテーブルにさりげなく置いてください。


 最近は映画の制作に多忙な杉作さん。その内容を、男の墓場プロダクションのリリースより転載します。映画の公開は来年1月21日から東京・下北沢のシネアートンにて。かっこいいチラシもタコシェに設置の予定ですので、ぜひチラシを手にとって映画を見に行ってください。男の墓場の名前通り命をかけて?作ってますのでよろしくお願いします!
杉作J太郎監督インタビュー
「いい話を作りたい」というところから全てが始まりました。嫌な話でも、ただのショッキングな話でもなく、誰がどう考えても「こうしたほうがいいだろう」ということを、例えば「弱いものをいじめるよりも、そういう人を助けてあげるほうがかっこいい」みたいなことを、ちゃんと提示していく作品を作る集団があってもいいんじゃないかと思っていたんです。最近よく見受けられますけど、悪役なのにそれを妙にかっこよく描いたりするじゃないですか。そういう風潮に対して常々疑問を感じていました。
「みっともない人はみっともない、ちゃんとした人がかっこいい」ということをきちんとやってみたかったんです。言ってみれば、以前はよく作られていた「任侠映画」ですよね。こういうジャンルの物語を今も続けているところがあれば、映画を作るなんていう途方もないことは始めなかったかもしれません。ほんとうに大変なんですから(笑)
映画制作には体力、労力、時間、場所、資金、そしてなにより多くの人の手が必要でした。撮影中は人の優しさ、(女性もいらっしゃいましたが)男気、温かい励ましを、ずっと感じていました。まるで一本の映画を見たかのような感動が常にありました。自分達が今やろうとしている作品作りは、作り続けることで初めて意味が出てくるものだと思っています。もう、ライフワークですね。

『プロダクションノート』

2003年の秋、西新宿のビルの一室に杉作J太郎が設立した男の墓場プロダクション。その旗揚げ作品が遂に完成の時を迎えた!

当初から男の墓場プロダクションの映画公開形態は2本立てしか考えられなかった。かつて1970年代終盤まで、日本映画の興行形態は2本立て、3本立てが主流だった。それも単なる抱き合わせではない、計算されつくした合い口のいい作品どうしによる同時上映が。映画館が娯楽の殿堂として沸き返った背景に、そのシステムがあったのではないかという考えと、新しい世代にも2本立て3本立てシステムのおもしろさを知って貰いたい。手間は二倍三倍だが、その価値はあるはず、である。


物語の本線は、いい話。イキな男と、素敵な女。そしてスカッとしつつ、泣ける、いい話。男の墓場プロダクションは日本人がどこかへ置いてきてしまいそうな当たり前のいい話を描いていく。そのメッセージに共鳴してジャンルを越えた凄いメンバーが男の墓場プロダクションに集結した。


『任侠秘録人間狩り』の主演は、かつて1970年代に『特攻任侠自衛隊』『戦争の犬たち』という本格戦争映画を制作、主演したスーパー・コンバット・アーミー、飯島洋一。『怪奇!幽霊スナック殴り込み!』の主演は『月とチェリー』『タカダワタル的』などで注目の女性映画監督、タナダユキが担当。意表をついた墓場流のキャストが実現した。


他にも演劇界、音楽界、出版界などから意表をついた墓場流キャストが集結。『怪奇!幽霊スナック殴り込み!』で主人公を助ける渡世人役に扮した島口哲朗は『キル・ビル』に次ぐ映画出演。『キル・ビル』でもユマ・サーマンとルーシー・リュウの殺陣指導を行ったが、本作でも殺陣指導を担当。ダイナミックかつ流麗な殺陣シーンは必見である。

『任侠秘録人間狩り』
物語 新宿を舞台にして、女性を誘拐、拉致して男性に斡旋する犯罪組織があった。そこにある日、客として現れた謎の男、飯島はまったく素性がわからない。堅気とは思えないその雰囲気。暴力団関係者? それとも警察? 疑念を抱きながらも、組織は飯島を女性の監禁場所である熱海へと連れていくことに。熱海へ向かう車中で徐々に明らかになる飯島の素性。そして目的! 折しも、新宿では関東と関西の巨大暴力団体どうしの話し合いが持たれていた。飯島の目的が明らかになったとき、物語は一気にラストへ突入。男たちの熱いバイブレーションが炸裂する!

監督・脚本・撮影/杉作J太郎
主題歌:『グレイゾーン』(ライムスター)
出演者 飯島洋一/根本敬/伊藤雄一/ダースレーダー/ロマン優光(ロマンポルシェ。)/殿方充/しまおまほ/吉田豪/山根真/メテオ/伴ジャクソン/スモーノブ/ゴンザレス合林/黒木真生/森山歌林/佐藤正和/高野欣也/藤崎望/小白井亮/ランボルギーニ祥永/鈴村則久/田中仁/竹葉祐一/加藤梅造/田野辺尚人
岡本あつこ/パラダイス山元/最首英也/ギンティ小林/大西祥平/住倉博之/餓血毅/元木美沙/いしかわじゅん/増子直純(怒髪天)/蛭子能収/掟ポルシェ(ロマンポルシェ。)/新宿鮫/宇多丸(ライムスター)

『怪奇!幽霊スナック殴り込み!』 
物語 浅草でスナックを営むユキの亭主は刑務所に服役中である。新宿の巨大暴力組織の人間を殺傷してしまったのだ。刑務所内で巨大暴力組織からの報復を回避するため、ユキは司法当局と取引を交わした。内偵活動の協力である。時には女の武器を使いながら…。司法当局の手先の男とも肉体関係ができてしまっているユキ。ユキは毎日を悩み苦しみながら生きていた。が、ある暴力団組織に近づいたことでユキは窮地に陥る。そこへ夫と刑務所で同房だった渡世人が現れる。ユキを窮地から救うために立ち上がる渡世人。さらに、ひょんなことからスナックに居つくことになった幽霊3人も合流し、壮絶な超常バトルが開始される。

監督・脚本・撮影:杉作J太郎
主題歌『まっぴらロック』(クレージーケンバンド)
出演者 タナダユキ/島口哲朗(剣伎衆かむゐ)/リリー・フランキー/川勝正幸/DJオショウ/モンロー/内藤研/希和/DJタキシット/古澤祐介(ゴキブリコンビナート)/田口敬/山田広野/上本輝雄/山田ゴメス/五島昌紀/篠本634/高谷洋平/井上則人/せきまさ/有村昆/岩岡寿衛/門田克彦/手塚能理子/奥平イラ/ナイス橋本/浅川満寛/黒ゴマ♂/石熊勝巳/田原章雄/能地祐子/大槻ケンヂ/鈴木一功/山田五郎/漁港/横山剣(クレイジーケンバンド)/安斎肇/みうらじゅん