2005. 10     トップへ

  by Ayumi NAKAYAMA

●05.10.15 目白あたり
 鳩山郁子さんの展示を見に目白のcocodecoへ。古い民家を利用した、ギャラリーに、少年たちの学校生活をモチーフにした絵やグッズがいろいろ。鳩山さんの私物である古い顕微鏡や結晶体の模型などアンティークの教材やジェケットをリメイクした制服などが飾られ、グレン・グールドがピアノの音が漂い…ととても素敵な空間。
 それから近所のポポタムギャラリーへ。実は、少し前まで週替わりで行われていた丸木俊さんの絵本原画展にとても行きたかったのです。残念な気持ちをお話したら、大林さんが絵本を出してくれたり、ご年配のお客様が見えて「丸木俊さんといったら原爆の絵が有名ですが、私たちの若い頃、(旧姓の)赤松俊子さんといったら憧れのイラストレーターで、名前を見れば本を買ってました」なんてお話もしてくれました。人気作家ぶりが伝わるエピソードです。ポポタムは、流行とは別の味わい深さを掘り出すような展示を企画するので、イベントがいつもとても楽しみです。この日はチェチェン難民を撮った写真を展示してましたが、「民族の1/4を失う厳しい闘いにあいながら、チェチェンの人たちは誇り高く弱音を決して吐かないので、客人に対して虚勢を張るというか、無理をしてでももてなして踊りを見せたりで、上映している映像や写真から深刻さが伝わらないのが問題なんですよね…」との解説。いますよね、そういう人たち。
 その後、湯浅湾の10周年ライブで脳が痺れました。

●05.10.12 中年2
 年齢的には中年ですが、結婚もしない、ちゃんと普通の会社員でもない私は、さしづめ中年娘です。
 パート勤めに疲れ、息子や娘の進学問題とか亭主の成人病を心配するなどで手一杯で、本など読む暇はなく、服装も近所の量販店の豹柄のトレーナーというなら、それはそれでいいのですが、豹柄のトレーナーを着るには抵抗があり、かといってブランド品を着こなすのかといえばそれも違うという中途半端な立場です。
 「ビックリハウス」「突然変異」「シティロード」「宝島」「スタジオボイス」「写真時代21」…などを読んできた私は、スローライフな生活の本を手にして「いいわね…」と思いながらも、そこが自分の落ち着き所には思えず、さりとてカルチャー誌や肉体改造の雑誌などを見て刺激を受けつつも「よしタトゥを入れてみるか」というほど夢中にはならず、かといって渋い古書マニア道を突き進むでもなく、中年娘の読書を考えるときにさしかかっているのです。

●05.10.10 中年1
 最近、自分が何がということなく中年になってきたことを感じます。寄席に行った夜、ふと本棚からSwitchの古今亭志ん朝特集を取り出して、インタビューに落語の中に出てくるような言葉を拾って、かけがえないものを失ってしまったと感じたり、小さな甥っ子を寄席に連れてゆけるようになる頃まで名人たちが元気でいてくれますようになどと思ってしまいます。
 同世代の浅草キッドの「お笑い男の星座」や「濃厚民族」は、城南電気の宮路社長、鈴木その子、力也、山城新吾、深作欣二ら濃い人へのオマージュやインタビュー集で、各界の親分さんに対して一流の子分肌のキッドがその魅力をあますとこなく引き出しています。すでに亡くなった方たちも含むインタビューを見ていると、親分あっての子分というか、親分がいなくなったら子分ってどうしたらいいの???という漠たる疑問や寂寥感を覚えます。特に親分を持たない私ですが、先達やお世話になった方はたくさんいらっしゃいます。いつのまにか社会の先の方に押し出されて、子分や後輩のままというわけにいかない、そんなお年頃が中年です。

●05.10.09 福満さんサイン会
 福満しげゆきさんのサイン会。初めてのサイン会にして沢山のお客様においでいただきました。事前に福満さんには「整理券の出具合から、たくさんのお客さまがいらっしゃるかもしれません。丁寧にと思ってじっくりイラストを描いたりしていると後の方のお客様をすごくお待たせすることにもなりますから、テンポよく同じペースでやりましょう」と伝えておきました。福満さんにはその通り、気合いの入った大きなイラストをガシガシ描き続けて2時間半くらいもサインを続けていただきました。終わってから聞いたら、力いっぱい急いで描いたため途中で「もうダメかも」と思ったそうですが、柔道部で鍛えたパワーで山場を乗り越えて、すべてのお客様にサインをお入れするこができました。福満さんもお客様も本当にお疲れさまでした、ありがとうございます!

●05.10.07 ちょうちょぼっこの棚
 ちょうちょぼっこさんの古本と沼田元氣さんのがらくた市。ちょうちょぼっこの本はこれといった傾向はないのだかけど、知人の本棚を見るような面白さがあると思います。全く脈絡ないようで、その人の好みや行動範囲や意外性が伝わるようなそんな感じなので、大阪までなかなか出向けないけど、どんな本があるのかな?と興味のある方、いらしてください。たぶん、実際にちょうちょぼっこに行く機会があったら、それらしいまた違った本があるはずです〜。

●05.10.02 活字
 渋谷のロゴスに「印字解体」に行き、活字の原型ともいえる地金の実演を見る。すっかり需要がなくなりこの世界から離れていた80才すぎの職人さんが数十年ぶりに作業をしたというのですが、少し指ならしをしたら、すぐに勘が戻ったということで、下書きも見本もなしに、いきなり反転文字を彫っていました。下書きをしないのは、作業工程を省いて少しでも速くたくさん作れるように訓練したためだそうです。つまり、活字って似たようでいても、彫る人によってそれぞれ違った形をしていたわけですね。活字時代の本って手工芸品だったんですねー。

●05.10.01 布芸展
 青山のスパイラルマーケットでの布芸展へ。料理研究家で民芸一家で育った福田里香さんとネットでセミオーダーのトートバッグを販売するみつばちトートの束松陽子さんとが、民芸に敬意を表して、民芸をとりいれたバッグを展示・販売する布芸展二回目。今年は青森のこぎん刺しを訪ね、こぎん用の麻にチクチクとかわいい幾何学模様を縫い込んだ布で作ったバッグを展示してました。デッドストックの印花布でトートバッグを作った
昨年よりもプロジェクトが本格化していて、青森の刺し手さんたちにこの展示のためにこぎんを作ってもらい、こぎんにあったオリジナルバッグが作られていました。古い技術の新しい形。すてきな試みです。京都や青森も巡回します。

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