2003. april      トップへ

  by Ayumi NAKAYAMA



●03.04.28 週末出張販売
 アルバイトの面接、出張販売などイレギュラーな予定が入って忙しかったここ何日。新入荷はあるのだけど更新もできない。
 出張販売は、遠方だったのと、バザーとかフリマ的なものだと客層が絞りこめないうえに、持ってゆく商品も限られてしまうのとで、なかなか難しい。イベント自体がはっきりとお客さんを絞っている場合は、それに合わせて持ってゆくものを選べるのでうまくゆくときもあるのだけど。でも一緒に店番をしてもらった津川聡子さんの似顔絵屋はなかなかの繁盛!
 小さい頃、似顔絵をデパートかどこかで描いてもらって、それが墨絵調の画風で渋すぎて「えっ!?」という気分を子供ながらに絵描きさんの前では悟られまいとした覚えがあり、あれから敬遠していたものの、最近は若いストリート似顔絵描きの方も多く、似せることよりもその人の印象を描くべくデフォルメするこのだそう。お値段も手頃で、プリクラなどを楽しむ延長で描いてもらう人が多くて、いろいろな絵描きさんに描いてもらった自分の絵をコレクションしたりするらしい。私も一緒になって似顔絵の練習をした。津川さんは世田谷ボロ市を拠点に似顔絵を描いているそうなので、ボロ市に行くことがあったら描いてもらってください。たくみな話術とメルヘンチックな似顔絵が売りです。
 会場にはなぜか、12〜13歳くらいの少年スタッフがいて、大真面目で、床に貼ってあるブースを仕切るテープがめくれていたりすると「汚いのでちゃんと直しておいてください」と大人の出展者に注意までしていた。今度、少年が来たときには「御世話になってます。どうもお疲れさまです」とお辞儀をしてみようと思いつき、津川さんと待っていたが、その後、少年は立ち寄らなかった。「おう、ご苦労」とか言われてみたかったのになぁ。

●03.04.19 ヨゼフ&カレル・チャペック
 昨年、鎌倉でヨゼフ&カレル・チャペック兄弟の大規模な展覧会が行われて私も観に行ったが、そのとき展示された書物も含めた兄・ヨゼフの装丁本やチェコの国民的イラストレーター、ヨゼフ・ラダほか、まだ日本にあまり紹介されていない装丁、美術家の本を見せていただける僥倖を得て、コレクターの方のお宅にお邪魔した。
 ヨゼフの装丁は当時の流行となり、似た装丁がたくさん出て、その一部も見せてもらったが、何がどう違うのかヨゼフのものがやっぱりシンプルでかわいいとか、昔の本なので色数が少ないけどその中にはモスグリーンとピンクとか臙脂とくすんだ赤など、着物の色合わせみたいな絶妙な色づかいが多いことなどいろいろな発見があった。
 ただ驚いたのは、チャペック兄弟の活躍期の後、彼らの仕事をまとめた50年代60年代の本は孔版印刷のイラストが本文とは別刷りで入っていて、当時のチェコの印刷技術は日本のそれよりも上と言われていたというけど、リトグラフと見まごうような出来で、絵の具の濃淡もよく表現できているのに、70年代以降、4色分解の印刷では、同じ絵の図版でも調子の悪いプリンタ出力みたいに色のニュアンスが乏しくなっていたこと。利潤追求を徹底しない社会主義だからできたことなのか、それともまだまだ今日の印刷技術に改善の余地ありということなのか…。印刷技術も進化の一途を辿っているような気がしていたが、生産性の部分で進歩しているのは確かでも味わい的には、おいてきてしまったものがたくさんあるのだなぁと実感。
 チャペック兄弟、その紹介をした千野栄一先生とその教えを受けた方々、そしてチェコの印刷屋さん、様々な人々の仕事の偉大さを味わう。(そして、日本で発売されないチェコの作品を紹介していただけると知り、なんとなくチャペック協会に入会。)

●03.04.17 藤城清治
 銀座の伊東屋で藤城清治の影絵展が12日から24日まで行われているが、特にこの日は藤城清治さんの79回目のお誕生日ということもあってサイン会が催された。(美智子妃も藤代ファンとして知られているが、お客さんも美智子妃世代のおばさまが多かった。皇室ファンと微妙に重なる藤城ファン…)
 会場には、新宿のスカラ座に長らく飾られていた影絵壁画や、やはりしばたく前に改築された交詢社のビアホールに飾られていた壁画などもあり、ほんとに影絵を間近に見ることができました。よく登場する小人もそうだが、丸い顔に大きな目が印象的で図案化されたシャープなイメージもあるのですが、切り絵を近くでみると、フリーハンドで仕上げていて、線もぴっちり繋がっていない部分もところどころあって、どこか開放的な感じ。それでいて全体を見ると整っているといったかんじで、近くで見ることができてほんとによかった。
 サインをいただくために図録を購入したが、売り場でははやり先生の著作を求める人で混み合い、そんなとき私の頭の中は、100人の人が買ったとしたらいくらになるのかしらねぇ…、と店をやっている者の習性ですぐ計算してしまう。
 先生は10代のはじめから絵を習い、若くして活動を始められ、ケロヨンなどの人気キャラクターをプロデュースし、スポーツカーに乗って、今も動物たちに囲まれて暮らしてらして、っととてもカッコよいドリーミィな生活を送ってらっしゃるのだが、それがにじみ出たすてきなおじさまぶりで、私はサインを入れていただいても、そのまばゆさに「ありがとうございます」というのが精一杯で、お誕生日のお祝いもお伝えできず、先生とはちょっと目があっただけであった。
 しかし、あとで図録を読むと先生は先生の絵に登場する、少年少女さえも越えた、通俗性を拒絶する小人さんが理想的な存在と語ってらしたので、売り上げをシミュレートしていた私の通俗性があの一瞬で見抜かれてしまったのではなかろうか、と反省した。それでも、藤城清治の絵は見ていたいし、来年80歳のお誕生日も、そして88歳のお誕生日も100歳のお誕生日もかわらずお祝いしたいと思う。

●03.04.05 店員募集
 店員を募集しています。タコシェは小さな店なので、アルバイトの人にも掃除やおつかいといった雑用から、品物の管理や補充などいろいろなことをやってもらうわけで、その人が確実にタコシェの何分の一かを作ることになります。掃除やおつかいなんて本屋の本領じゃないなんて思わずに、どうしたら効率よく掃除ができるかとか、おつかいでもどうやったら安あがりでいくつかの用件をまとめて済ますことができるかとか、小さなことにも心をくだいてくれる人に来てもらえたら嬉しいです。本を眺めながら仕事ができる…といった暇はありません。納品の処理や棚卸しもあるので、勤務中はなんとなく本など読んでいられないのです。タコシェで本を読むことよりも、タコシェに面白い本を置くために一緒に働いてくださる方を探しています。

●03.04.01 メール
 お店をしていると、接客で手を離せないこともあるから、メールは重宝である。しかし、一方で、面倒なこともある。例えば、「納品をしたいのですが、どうしたらいいのですか」といった一行のメールが届いた場合。
なんとなく「ホームページを見てください」というのも愛想がない気がして、挨拶からはじまり、簡単な説明を書いた上、詳細はこちらをご覧ください、というようにしてホームページを示すことになり、口頭で説明するより手間取ってしまう。あるいは、ネット上だけで、タコシェを知った方の中には、納品することによってディストリビューターのように品物をさばくことを期待されているようなこともあり、お店の雰囲気やニュアンスを説明しきれずに戸惑ってしまうこともある。
 とにかく説明を書いてよく読みかえさないで変換ミスや誤字のまま送信してしまったり、いろいろと至らぬ点が多々あり、ご迷惑をおかけしています…。



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